Archive
Login
ID:
PASS:
 
Admin Login
PASS:
 
2007/04/20(Fri)

視聴感 ROCKY BALBOA

image_6629fa4da3375  1976年公開のロッキーが、壁に描かれたキリストの顔から始まると言うことを知っているだろうか?

アポロ・クリードとの15ラウンドを戦い抜いたロッキーは、試合会場を後にしてエイドリアンとタクシーに乗る。
夜のフィラデルフィアを走るタクシーの後部座席で、
『エイドリアン、少し疲れたんだ。肩を貸してくれるか?』
エイドリアンの肩にもたれかかるようにして、ロッキーは眠るように息を引き取った。


スタローンが書いたこのラストシーンはディレクター2人の反対により、あの有名なリング上での抱擁に書き換えられることになった。ロッキーは死ななかった。
その後のロッキーは父になり、チャンピオンになり、父とも言える師匠を亡くし、闘いで理解し合った友を失い、そして財産も失った(?lt;br />
どん底の生活の中で3日間徹夜して書き上げた脚本で主役を演じることを掴み取ったスタローン本人でさえ、ロッキー・バルボアという人物が世界中に愛されるという未来を感じ取ることはなかっただろう。 そう、神のみぞ知るのである。

 2006回目のキリストの誕生日に、6作目となるROCKY BALBOAが全米公開された。日本公開は2007年4月20日 僕はこの日を指折り数えていた。本当に待っていたんだよ!


 ロッキー5のラストに世界中のロッキーファンは満たされることはなかった筈だ。ロッキー、そしておまえは何処に向かうんだ?と言う疑問しか残らない後味悪い終わり方だった。

  だからこそ誰もがロッキー6を待ち望んでいた。もちろん僕も必ずあるはずだと強く待っていた。しかし、企画の噂が流れる度に強い期待とともに相反する「今のスタローンにロッキーの物語が書けるのか?」という不安も感じていた。
 本当にロッキー6を撮影していると知ったとき、僕は不安に思う心を押し込んで、『きっと最高の映画になるよ』と、友人達には強がって、いつも通りのロッキー論を語っていた。

  結論から言えば、”ロッキーバルボア”は、ロッキーファンのための本当に最後のロッキーだった。上映中ずっと涙は止まらなかったし、胸にグッと来る昂ぶりも何度もやってきた。これこそロッキーだ。スタローンは、スライはやっぱり期待を裏切らない、魂を燃やすことの出来るままだったんだ。


 Time goes by, so fast. 本作でのロッキー最初のセリフ。

時が流れていくのは、速いよ。本当に速い。

 あれから30年しか経っていない。そう、30年しか経っていないんだ?lt;/b>

 スタローンの脚本は、少しポーリーにしゃべらせすぎだったけど、現代のフィラデルフィアに51才のロッキーが生きていた。

 スタローンの演技は、演技と言えるかどうかは判らないけど、最愛の人を失ってもがいている状況からはい上がるには、戦うしかないんだと知っているロッキーの目の光を宿していた。

 ビル・コンティのオーケストラ(特にブラス)は、劇中最後まで僕の魂を揺さぶり続けた。

 映画の細かいところまで語ろうと思えばもう本当に書ききれないんだ。劇場の座席から離れるのがこんなに辛い作品は久しぶりだったよ。入替え制でない劇場だったなら、仕事なんて放り出して一日中座って何度も見ていたと思う。

 最後に一つだけ。シナトラを選んだポーリーは凄い。

 Rocky!! I love you.

by Canno | 2007/04/20 23:59:59 | 映画見ました | comment(0) | trackback(0)
タイトル
名前
URL
添付ファイル
内容