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2007/05/01(Tue)

バート・マンロー スピードの神に恋した男

image_6605efc17c443 ジョージ・ベッグ著
ランダムハウス講談社 刊


 映画を見た後に即買いし、1/3くらい読んでたところで、仕事の忙しさに読み止まって本塚に積まれていたのを、発掘して、昨晩、布団の中で一気読みしました。

 おそらく、風邪ひきの原因です。

 さて本書は、映画「世界最速のインディアン」で描かれた、ニュージーランドのスピードライダーバート・マンロー の、まさに脂が乗りきった50代くらいから晩年までの、ボンネビルスピードチャレンジ参戦についてを中心に書かれています。

 しかし、読めば読むほど、バートの破天荒な生き方と行動力に、クラクラしてきます。こんな人が近くにいたら、近寄りたくないくらいの感じです。ただの頑固ジジイで、それでいて色々と知識はあるし、なんでも自分で出来ちゃうし、若い奴より速いから、始末が悪い。


  映画で感動した人で、バイクのメカについてあまり詳しくない人は、本書を読まない方が良いと思います。失望するだけですし、映画の脚本がいかに美しくまとめられていたのかというのを知ってしまうだけです。 まぁ、現実の方が色々なことがあるし、きれい事だけではないですから、映画で美化されるのは当たり前のことでしょうけれど。

 映画では触れられなかったけれど、インディアンスカウト1筋だったワケではなく、1936年製のヴェロセットにも情熱を傾けていたんですね。こちらもボンネビルに持ち込んで結果を残しています。

 結構意外だったのは、最高速だけではなくて1/4マイルやハーフマイルのレースにも出ていたり、クローズドコースでのレースでも速かったというあたり。っていうか、ヴェロセットでゼロヨン12秒31って、私のRZVでの記録と同じくらいなんですが・・・

 後書きで判ったのですが、バートの映画を作るに関して、ハリウッド関係は出資を渋っていたところに、ネズミーランドの日本の関連会社が出資を決定して製作が決まったとのこと。ちょっと日本人として嬉しくなりました。

最後に、バートの台詞でこれは使える!と思ったのは、1938年にフォードのV8との最速レース後、少年の問いかけへの、素晴らしい返答。


少年「マンローさん、あのスピードで口を開けたら、どうなりますか?」

マンロー『パンツに風穴が空くよ』


 このジョーク、死ぬまでに使ってみたいです。

by Canno | 2007/05/01 21:30:37 | 本読みました | comment(0) | trackback(0)
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